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留学生とチームを組むこと

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8月になると立教大学ビジネスデザイン学科では、恒例のビジネスシミュレーションの授業に向けて準備が開始されます。この授業は必修の授業で、全員が履修して単位を取得しなくてはなりません。私を含む多くの卒業生が一番思い出深い授業としてビジネスシミュレーションを挙げます。この授業については、かつていくつか記事があがっているので以下のリンクをご覧ください。

 ビジネスシミュレーションの記事一覧

■ビジネスシミュレーションと留学生
今回はビジネスシミュレーションにおける海外留学生との共同作業にスポットを当ててお話しします。ご存じの通り、立教大学ビジネスデザイン研究科には多くの留学生がおり、それが本学科の多様性を生む特徴にもなっています。ですが、ビジネスシミュレーションの授業では、数人がグループを組んで課題に取り組まなくてはならないので、日本人と留学生の間の言語の問題や、考え方の違いなどが浮き彫りになることがあります。ですが、留学生の皆さんも日本人の皆さんも、是非積極的にチーム内で交流して欲しいと思っています。

私自身、新卒で入社した米系コンサルティングファームで3か月のフロリダ研修があり、そこには世界各国から様々な人材が集まってチームを組み、グループ学習に取り組みました。私は日本人にしてはそこそこ英語はできる方ではありましたが、留学経験もなく、やはり言語の面で苦労しました。そんな時に、同じチームにいたJoeという同期生が、私が少しでもわからないことがあると、丁寧に色々と教えてくれ、とても助かったという経験があります。

ですので、私はビジネスシミュレーションの授業では、積極的に留学生を助け、彼らと円滑に共同作業をすることで、今後外国人と一緒に仕事をするための良い経験をさせてもらおうと考えました。実際に2年前の授業の際には前半が「日本人2名・中国人2名」、後半は「日本人2名・中国人4名」という構成になりました。留学生については、「来る者は拒まず」という理念のもとでやっていたので、私のチームには特に中国人留学生が多くなりました。周りのチームからは「大丈夫か?」と心配されましたが、実際はとても充実した授業を送ることができました。

■留学生の実力をいかに引き出すか
留学生の能力を花開かせることができるかどうかは、各チームのリーダーの力にかかっています。とにかくリーダーは彼らを信じ、彼らのやる気に火をつける努力を怠ってはなりません。一番いけないのは、留学生に無関心であったり、日本人だけで物事を進めようとすることです。もちろん留学生も自分たちで固まって、その中に閉じこもってはいけません。積極的に重要な役割を買って出なくてはなりませんし、任務を与えられたなら期待に応えるように努力しなくてはいけないでしょう。

ビジネスシミュレーションの授業の前半では、毎回経営の意思決定を学ぶためのビジネスゲームに取り組みます。これは財務会計・管理会計・ファイナンスなどのベース知識が必要です。こうした分野は、今後留学生がどんな業界や分野に行っても必ず役に立つスキルとなるので、経験者は懇切丁寧に、「ゲームの内容・その前提条件」を解説してあげて、その上で「どんな戦略を取るべきか」、「結果がどうであって、よって次に何をすべきか」のコンセンサスを取るようにしていきましょう。

会計やファイナンスに明るくない留学生がいれば、まずは簡単なところから現状把握や分析をしてもらうようにして、徐々に慣れさせてあげましょう。彼らが出したアウトプットはレビューしてあげて、修正が必要であれば手直ししてあげる。いい加減なものが出てきた場合は、時には叱咤激励しながら最後まで付き合うことが必要です。

私自身、ビジネスシミュレーションの後半では「私1人対留学生4人」でグループワークを進めることが少なくなく、院生棟では侃々諤々の議論をしました。そのときに重要なのは、口だけの空中戦で意思決定を進めていくのではなくて、議論が今どんな構造になっていて、誰と誰の意見が対立しているのか、その中でも共通の認識がどこであって、それ以外の部分についてはどちらを取るべきなのか、「紙にイメージを書きながら進めていく」ことがとても有効です。そうすることで、留学生も日本人も、今の争点はどうなっているかをごまかすことなく話を進めることができるので、しこりが残らなくなるのです。

■全員参加でのぞむ
最後に各授業の後の発表ですが、これも留学生も日本人も全員参加してもらうように御膳立てすることが必要です。チームによっては数人の日本人だけが発表を独占するケースもありましたが、そういうチームはやはり留学生との仲がぎくしゃくしているように見えました。

シミュレーションの最後の授業では、とある大企業の部長に自分たちが考えた提案をプレゼンするということがありました。制限時間が設けられているので、日本人だけでやってしまった方が楽というのもありましたが、私は全員参加にこだわりました。前日には各自に割り振られたページのプレゼンを予行演習してのぞみました。

その中でも一人の留学生が風邪をこじらせてしまい、前日に発熱してしまいました。帰宅すると彼女からメールがきて、「明日のプレゼンはできないかもしれない」という連絡が入りました。普段の私であれば、「それなら私が代わりにやるから休んでいて」というところですが、今回はどうすべきか本当に悩みました。

私は1時間家の風呂に入って悩んだ結果、彼女に電話をし、「日本語で企業の幹部の前でプレゼンするのは留学生活の中でも一番良い経験になると思う。途中で苦しくなったらすぐ代わるから、明日はやっぱりプレゼンして欲しい」と伝えました。彼女からは「頑張る」という返事をもらい、当日は留学生も日本人も全員参加でプレゼンにのぞみました。制限時間もしっかり守り、聴衆からも素晴らしいコメントをもらい、全員がこの授業に真剣にのぞんで良かったと心の底から思いました。

グローバル化が進む今日、立教大学MBAに在籍している大学院生は、多かれ少なかれ外国人とチームを組むことが仕事で出てくるでしょう。ビジネスシミュレーションはそんな未来のあなたにとても良い経験を与えてくれます。ですので、日本人同士・留学生同士固まるのではなく、積極的に日本人と留学生が自由闊達に意見をぶつけ合えるようなチームを作ることが重要であると思います。

■レポーター紹介
  • S.N.(男・30代後半)
  • マネジメントバイアウトファンドやアセットマネジメント会社などで企業に対する投資・事業の再生などに携わる。
  • ファイナンス以外の分野の学生や留学生が多く、ビジネスに必要な幅広い分野の授業を受講できる点を魅力に感じ、2014年4月に立教大学ビジネスデザイン研究科に入学。2016年3月に卒業。


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