ビジネスシミュレーション(2019年度)


■授業紹介
立教MBAの特徴である必修授業、ビジネスシミュレーション。
私が立教大学大学院ビジネスデザイン研究科に入学した理由の一つでもあります。
秋学期の半年間にわたるこの授業はビジネスゲーム(前半)・ビジネスプラン(後半)に分かれています。

■前半
ビジネスゲーム
■内容
仮想エリアにおける仮想環境下での経営ゲーム
与えられた条件の下で経営意思決定を行うことを通じてチーム分け:1チーム(3~5名)の5チームに分かれ、経営の業績を競います。
■進め方
春学期中に受講する曜日が発表される(火曜夜・金曜夜・土曜午前・土曜午後の4クラス)
※必修授業なので全員が振り分けられます。
春学期終了後のガイダンスでそれぞれのクラス内でチーム分け発表。
夏休み中にチーム員にて役割分担(CEO/CFOなど)会社名・理念・ビジョンなどの策定。
あらかじめ定められた環境を元に授業中で経営戦略を発表。
その後に、成績(売上)と経営環境・条件の変化が発表され、次回授業までにそれに応じた戦略の策定・発表の繰り返し。
1回の授業で1月(1会計年度)経過し、6回(6会計年度)にわたって展開、7回目の最後の授業は各チームの振返り発表。

■感想
夏にキックオフミーティングを行い、財務諸表は業務で携わっているのでCFOではなくCOOを仰せつかり、営業・販売戦略担当となりました。
ビジョンはボールペン販売を通じて手書きの良さを広める事と設定。
ビジョン浸透のためには事業継続が必要で他チームとの競争に勝つ必要があり、市場環境だけでなく他チームの営業戦略も想定したうえでエリアを絞った差別化戦略を毎回策定。
環境分析・販促計画・受注予測・生産計画・月次の財務諸表・保有現金予測を毎回の授業で発表し、ビジネススクールに入ったからにはとチーム員皆の経験のためにプレゼンは代表者1名のみで持ち回りで行う形にしました。
結果として6期連続黒字かつ6期連続キャッシュ増という結果で終わる事が出来、チームとしてもCOOとしてはまずまずだったでしょうか。
しかしながら、他チームからは当チームに対して「安定」「堅実」だけでなく、「面白くない」という声を頂いてしまった。
経営は面白くする必要があるか?と反論をしたが、ゲームだから面白くしたい気持ちがあったのは事実。
次回、同じようなゲームに参加する機会があれば大胆な戦略をとってみたい。

■後半
ビジネスプラン
■内容
SDGsをテーマとしたビジネスプランの作成
■進め方
特に指示はなく、毎週チーム内の進捗発表し最終授業前がリハーサル、最終授業で外部の方を前にプレゼンを行う。
チーム分けはビジネスゲーム終了後、全員でくじ引きを行い別メンバーにて再結成(再結成したのは私の参加したクラスだけだった模様)
■進め方
まずはチームメンバーそれぞれがプランを持ち寄り、授業内でプレゼン。他チームの皆さんの投票でプラン一つに絞る。
その後はビジネスモデルと資金調達・収益面で深堀し最終発表。
■感想
ビジネスプランは業務上作成することが多いので慣れてはいたが、SDGsを強く意識すればするほど収益面で苦しくなるという二律背反する部分が難しい。

■この授業の魅力・学んだこと
財務諸表作成や売上と在庫と利益のバランスの関係の知識、事業戦略立案のための外部環境分析や販売・生産計画作成経験、どういったビジョンでどんな指標で経営判断を下していくかのプロセスをバーチャル環境で経験できる授業。いずれも自身の知識や経験が薄い部分を見つける事が出来ます。
何よりも、チーム員からも学ぶことに加え、他チームのビジョン・経営戦略・思考・人となりから学ぶことも多かった。
ビジネスゲームでは「借入れはしない」というルールをわざと守らないチーム、ビジョン経営で開発を重視するチーム、そして皆のプレゼンの上手さ。
チーム運営においてはもちろん様々意見の違いはあれど、皆大人なので大きなコンフリクトはなく最終授業までたどり着けました。
ビジネスプランでは毎回の授業で時には忌憚なく厳しい意見を他チームから貰うことで、プランのブラッシュアップに役立ち実現可能なプランを作り上げられたと思います。
この授業は同チームのメンバーと仲良くなる、とよく言われましたが、私が受講した曜日のクラスはチームどころかクラス全体でまとまりがあり本当に仲良くなりました。
中間でのチーム変更も多様な価値観に触れる機会がさらに増えたのでメリットが多く、個性的で刺激的なメンバーが多いクラスで受講出来てよかったと思います。



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<レポータ 自己紹介>
H.M 博士課程前期課程2年目
精密機器メーカーにて開発部の管理職をつとめる。
自身の市場価値の把握・向上と将来のキャリアプランを鑑みてビジネススクール入学。
立教MBAにした理由は、昔、通っていた知人から授業・ゼミの様子を聞き(特にビジネスシミュレーションとリーダーシップ論)入学後のイメージが具体化できたことが大きな理由。
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コンサルティング・メソッド1・2(2019年度)

■授業紹介 コンサルティング・メソッド 1・2
巣鴨信用金庫様の寄附講座
実際の企業をケースとして事業分析・戦略提案を行えます。
座学による授業とは全く違う、少人数のグループによる問題発見解決が主となる授業。
「企業数の兼ね合いから受講者は12名程度に選抜される」(2019シラバス)
また、コンサルティング・メソッド1のみや2のみという履修登録はできず、双方とも登録が必須となります。

■内容
2019年の授業は21名(うち3名は巣鴨信金様の社員)の受講でした。
7名ずつ3チームに分かれて3企業に対してそれぞれ事業戦略の提案を行います。

前半:コンサルティング・メソッド1(全7回) 企業分析
実際の企業の社長様が授業に来てくださり、対話をしながら、情報収集・企業分析、時には企業訪問も行い最終の授業で中間発表。
内部中間発表会:対象企業の課題、事業環境、経営リソースなどの報告。

後半:コンサルティング・メソッド2(全7回) 提案発表
分析した情報をもとに、提案の内容を検討します。
最後の授業で最終提案を発表。
最終研究成果発表会:対象企業への提案発表・発表内容に対するフィードバック
提出資料:プレゼン資料・コンサル資料(エグゼクティブサマリ)・資料集

■進め方
授業の1回目はオリエンテーションと、簡単なグループワーク。
その後にチーム分けが発表され、自分がどのチームか判明。
授業については先生による講義数回と、それ以外は基本的にはグループワークで進みます。
時にはグループワークに社長様も入って頂き、企業訪問や社員へのヒアリングも調整のうえ、実行可能。
進め方については各チームの判断でそれなりに自由度を持って進められます。
中間・最終発表に関しては対象企業の担当者や外部の方もいらっしゃるため、非常にやりがいがあります。

■感想・この授業の魅力
受講して本当に良かった。その一言に尽きます。
実際の企業の経営者から話をお伺いでき、訪問や社員ヒアリングで生の情報に触れたうえで提案ができた経験は貴重でした。
また半年間、濃密なグループワークを行ったチームメンバー(社長様含め)とは様々な意見交換や気持ちを分かち合うことで刺激をうけました。私がビジネススクールに通っている理由の一つは社外の人と触れ合うことで自身の能力や市場価値を客観的に判断することですが、優秀な経営者・企業家・管理職を務める他のメンバーとのグループワークで自身の至らない点を自覚する事が出来て、それだけでも充分目的を達成したといえます。
また、学びの場では不適当な言葉なのかもしれないが、ただただ楽しかった。
土曜の1限(8:50~)から授業がある中、このコンサルティング・メソッドは5・6限(17:10~20:15)。通常考えると体力的に辛いはずなのですが、楽しすぎて毎回あっという間に授業の終了時間となっていました。
これも素晴らしいチームメンバーのおかげだったと思います。
楽しすぎて授業後、学外に場を移してグループワークを行うこともたびたび(常に?)。
次で紹介するビジネスシミュレーションと並んでおすすめの授業です。


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H.M 博士課程前期課程2年目
精密機器メーカーにて開発部の管理職をつとめる。
自身の市場価値の把握・向上と将来のキャリアプランを鑑みてビジネススクール入学。
立教MBAにした理由は、昔、通っていた知人から授業・ゼミの様子を聞き(特にビジネスシミュレーションとリーダーシップ論とゼミ)入学後のイメージが具体化できたことが大きな理由。
[ 2020/04/05 12:14 ] 授業紹介 | TB(-) | CM(0)