バイアウト・ファンドマネジャーの私が卒業後に改めて感じた立教MBAの魅力

■立教MBAに入学したきっかけ
私がある投資ファンドに勤務していた15年ほど前、当時流行していたMBAの勉強を始めました。幸いにして米国と欧州のMBAから入学許可を頂きましたが、結婚して間もなかった私は、別の会社に勤めていた妻から反対にあい、泣く泣く入学をあきらめました。

そこから10年の時が流れ、「やはり勉強がしたい!」と思い立った私は、仕事との両立が可能で、家から近い立教MBAに入学することを決めました。その時も子供が生まれたばかりで、妻からは反対はされたのですが、今回ばかりは押し切りました。



■立教MBAのイメージと入学後のギャップ
当時から私はボスコンやマッキンゼーなどで働く米国MBAホルダーの人達と仕事を一緒にしていましたので、「まあMBAの内容はほとんどわかっているな」と高をくくっていました。しかし立教MBAに入学するとそこには想像とは違った世界が広がっていたのです。

極めて実務的な授業がある一方で、非常に学問的に深いところまで掘り下げていく授業もありました。特にファイナンスや会計は自分の専門であったのですが、「久恒先生の都市経済論」、「平先生のホテルインベストメント」、「香取先生の管理会計」には、最新の実務と学問的な内容がふんだんに盛り込まれており衝撃を受けました。

他にも、立教MBA名物のビジネスシミュレーションでは、他の業界で働く人達の豊かな発想に触れ、自分にはないモノの考え方を体感することができました。また、夏のJBCCでは仲間と共に数年ぶりに深夜まで議論し、結果は見事に撃沈しましたが、多くのことを見つめ直すきっかけにもなりました。

立教MBAの授業は、実務面では巷に溢れているMBAの遥か先を行き、学術面では物事の本質を追求するという米国MBAが弱い部分を凌駕しています。先生や仲間と生涯の校友となることができ、得られたものは期待していたものの何倍も大きなものでした。

■卒業後の立教MBAと私
私は卒業後も引き続きバイアウトファンドでファンドマネージャーとして勤務しています。私の仕事は様々な企業に投資することですから、すべての業界の動向や、その企業がどんなビジネスモデルになっているのかを分析することなどが重要で、その時に立教MBAの人脈が非常に役に立ちます。

例えば、住宅資材の企業に投資を検討する際には、その業界の特性を当該業界の別の企業で役員を務めている同級生に聞きに行けます。ホテルへの投資を検討する際は、その地域ではどんなポイントに注意すべきか、教授にアドバイスをもらうこともできます。そういうヒアリング活動をさせていただいた例は、思いついただけでも出版・広告・ICT・イベント運営・ブランドライセンス・中国の携帯販売業界など枚挙に暇がありません。

私は立教MBAを卒業後も、同期の中で一番立教MBAの人的ネットワークを活用させていただいている人間の一人だと思っています。こうした活動は米国や欧州のMBAを卒業しただけでは決してすることができなかったものでしょう。立教MBAの「多様なバックグラウンド尊重する」という建学の理念の賜物だと思っています。

■立教MBAへの入学を検討している皆さんへ
単に修士号を取るためだけに立教MBAに入学するのでは、立教MBAでフルに得られるものを100とすれば、20か30程度のものしか得られることができません。それは非常にもったいないことです。

まずMBAに通学することによって、自分の今のキャリアをどのように充実させたいのか、起業や転職を考えている人は2年間でどんなことを学び、どんな人たちを仲間にしたいのかを、入学前も入学後も常に考え続けるといいでしょう。そのためにも、MBA生活の中では、「自分はこういう人間で、こういうところが得意だ」という爪痕を残していくことが必要でしょう。そうすれば、立教MBAは卒業後の人生も非常に実り豊かなものにしてくれると思います。

■レポーター紹介
・ファンドマネージャー(男・40代前半)
・マネジメントバイアウトファンドやアセットマネジメント会社などで企業に対する投資・事業再生などに携わる。
・ファイナンス以外の分野の学生や留学生が多く、ビジネスに必要な幅広い分野の授業を受講できる点を魅力に感じ、2014年4月に立教大学大学院ビジネスデザイン研究科に入学。2016年3月に卒業。
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[ 2020/07/04 13:00 ] 学校・学生生活紹介 | TB(-) | CM(0)

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